株価下落時に「投資信託積み立て」でやってはいけない3つのこと

たとえ長期・積立・分散投資をしていても
投資信託(変額保険・NISA・iDeCoなどを含む)の
基準価額が下落する (価格が安くなる) と
現在のような株価の上下が激しい時は不安になりますよね。。。

「このまま上がらなかったらどうしよう。」
「あの時に売ってしまったら良かったのでは?」
「そもそも購入したのが失敗なのでは?」

特に菊池調べではこういった不安な気持ちは「夜」に来ます。

今回は、株価が下落する時に「投資信託の積み立て」で
絶対にやってはいけない3つのことをご紹介いたします。

その1 解約をすること

絶対にやってはいけないこと、その1は解約することです。

積立投資の資産価値は

価格×個数です。

例えば、4月1日時点で基準価額1万円の投資信託を100口保有していました。
4月1日時点で資産価値は1万円×100口=100万円…(1)です。
ところが、4月2日に基準価額が下落し、8000円になりました。
4月2日時点の資産価値は8,000円×100口=80万円…(2)です。
(2)ー(1)=▲20万円
資産価値は20万円下がりました。

ここで、資産価値が20万円下がったのは「基準価額が2000円下がったため」です。
大事なことは、口数(上記では100口)は減っていないことです。
もっというと、資産価値が下がっているのはあくまで机上の話です。

しかし、ここで慌てて解約をしてしまえば、机上の話が現実の損に変わってしまいます。

株価が下落しているときには絶対に解約はしないでください。

いやいや、このまま上がらなかったらどうするんですか?」
という方もいらっしゃるかもしれませんが、
そもそもの商品(ファンド)選びを間違っていない限り、下落時から回復しないことはありえません。
逆に、下落から回復しないようなものに積み立てている場合、
長期・積立・分散投資にそぐわないにファンドである可能性があります。

その2 別のファンドに乗り換えること

変額保険、iDeCoなど、ファンド変更ができる商品にありがちですが、
別のファンドに乗り換えることも、結局「その1 解約をすること」と同じです。

追記すると
「下がる前に売却しておけば…」とか
「下がる前に元本確保商品に乗り換えておき、下がり切ってから買い戻そう」
と考える方もいらっしゃいますが、これもおすすめできません。

確かに、下がる前に売却したり、落ち着いてから買い戻すということは
ベストのタイミングでできれば、理論上利益が上がります。

ただし、そもそも上記のように理論上の最大利益を取ろうと考えてしまうと
「長期・積立・分散投資」の目線ではなく、
「短期・一括・集中投資」の目線に変わってしまい、
結局本来の目的を逸してしまう可能性が高くなります。

資産運用を行うにあたって、
本来の目的を見失うことほど危険なことはありません。
下落時の無闇なファンド変更は避けましょう!

その3 積立金額の増減

4月1日の記事「コロナウイルス下における積立投資の重要性」で記載した通り、
長期・積立・分散投資は「下落時があるからこそ」資産が増える仕組みです。

下落時に積立をやめてしまうことのないことをしましょう!

また、逆に積立金額を過剰に増加することも「その2 別のファンドに乗り換えること」で紹介した
「長期・積立・分散投資」ではなく、「短期・一括・集中投資」の目線に変わることと同じです。
大きく下がったからと言って、大きくお金を入れるとマネーゲームになってしまいます。
繰り返しますが、

資産運用では本来の目的を見失うことは最も危険です!

まとめ 長期・積立・分散投資で最も大事なことは

そもそも、資産運用は「資産を用(もち)いて、運ぶ」ということです。
「なんのために、資産を用いて、いつ、どこまで運ぶのか」

目的が最も大事です。

資産家の暇つぶしの投資でない限り、
ライフプランを考え、目的と目的までの距離(期間)を大事にし
基準価額の上下に一喜一憂せず、粛々と続けましょう。

フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』で
過去の株式投資が5%ぐらいの成長率があったと記載がありました。

経済成長を信じて、「長期」続けられることによって大事にしましょう。