映画『21世紀の資本』

こんにちは!ファイナンシャルプランナーの菊池です。
今日偶然映画館の前を通ったところ『21世紀の資本』のポスターが掲示されておりました。
『21世紀の資本』の映画化!思わず二度見してしまいました(笑)

さらに原作の著者であるフランスの経済学者のトマ・ピケティ氏本人も登場という、
映画化だけでもビックリなのに本人も登場して語るという、なんともはやな内容。

本の内容は700ページぐらいあり、非常に多くのことを語られているのではありますが、
映画の予告編だけみると、危機感を煽ってるところがフォーカスされており、
どうなることか…と思います。

全ては r>g に集約される

映画は見ていないので、ここからは『21世紀の資本』の本のネタバレです。
本を読みたいという方は続きを読まないようにお願いいたします。

まずはピケティ氏の紹介です。
ピケティさんは大学生(博士課程)の時に論文で『21世紀の資本』の原点となるような論文を書き、
最優秀論文賞を受賞しています。
その後、マサチューセッツ州(早口言葉の定番ですね)の工科大学で教鞭をとり、
現在の経済学者の「机上の空論」に嘆き、アメリカでの教員を辞め、
フランスで「実世界で役に立つ経済学」のため、研究に没頭。

そこで出た答えが、「r>g」です。

ピケティの話を一言でいうと
この「r > g」がピケティが経済学者として見つけた絶対的な公式です。

r は「資本」からの所得増加率
g は「労働」からの所得増加率
rはおおよそ4%(不動産からの収益を抜くと5~7%)、gはおおよそ1%です。

つまり、資産をお持ちの方は益々お金持ちになり、
資産運用をしない方との格差はどんどん広がっていくという公式です。

もちろん、ピケティは労働をバカにしているわけではもちろんありません。
投資をしないとダメだと言っているわけでもありません。
社会的な結びつきが大事だと述べられており、
生まれながらにして格差があるような社会になっていくだろうことに警鐘を鳴らしております。

最後にピケティは格差の是正に向けて、世界中で協調し資本に対して累進税を課すべき(簡単に言うとお金持ち税を取ろう)と話しています。
そもそも足並みをそろえるのは難しいと思いますが、
格差社会が広がるという警鐘を鳴らすメッセージ自体には大きな意味があると思います。

私に出来ることといえば、ひとりひとりが資本の運用に前向きになり、
少しでも多くの方がお金の運用をしてよかったと思ってもらえることだと考えています。

『21世紀の資本』、予告版を見る限り「大丈夫か、ピケティ?」と思わざるを得ませんが、
時間がある時に観てみたいです。
皆さまもぜひお早めに!(そこまで長く公開されなさそうなので…。)