子どもの夏休みは家計にどう響くか
「自由と笑顔の夏。でも、レシート見て青ざめた…そんな家庭に読んでほしい」

子どもたちにとっては待ちに待った夏休み。毎日が冒険のような時間で、親としてもたくさんの思い出を作ってあげたい気持ちになります。しかし、1か月後にふと財布を見ると「え、こんなに使ったっけ…?」と青ざめる保護者も少なくありません。
実際、夏休み期間中の家庭の支出は年間でもトップクラス。特に子どものいる家庭では、普段以上にレジャー費・食費・教育費がかさみやすく、家計に大きな影響を与えることがあります。
「楽しい記憶と一緒に、お金も出ていく8月。その中身を知っていますか?」
夏休み期間における平均的な家計支出は、1か月あたり+3~10万円とも言われています。では、その内訳を具体的に見ていきましょう。
● レジャー費・旅行費(平均3〜5万円)
- 家族旅行、帰省、テーマパーク、日帰りレジャーなど
- 宿泊費や交通費、現地での食事・アクティビティ費用が主な内訳
● 外食・食費の増加(平均5,000円〜2万円)
- 昼食を家で作る機会が増える、外食回数が増える
- 子どもの友達も一緒に食べるなど、人数が増えがち
● 教育・習い事関連費(平均1〜3万円)
- 夏期講習、学童保育、自由研究の材料、特別な教材購入など
● イレギュラー支出(平均5,000円〜1万円)
- 花火大会の出費、夏祭り、洋服や靴の買い替え、熱中症対策用品など
これらをすべて合計すると、8月の出費は通常月よりもかなり高額になることがわかります。
「夏休みは、子どもにとっての経験投資。じゃあ、親の家計はどうなる?」
子どもの夏休みは、単なる休暇期間ではありません。多くの家庭では、さまざまな「経験の機会」が用意され、それが未来への投資となることもあります。
● 経験に価値を見出す考え方
- 子どもが自然にふれたり、異文化に触れたりすることは知育に繋がる
- 家族旅行は子どもにとってコミュニケーション力や社会性を育む絶好の場
● とはいえ、家計に余裕がなければ実現できない
- 「思い出はプライスレス」とはいえ、現実問題として出費がかさむ
- クレジットカードの利用増加や貯蓄の取り崩しが常態化すると、秋以降の生活に響くリスクも
FPが教える「夏休み支出」を乗り切る3つのポイント

1. 予算を決めて“使っていい額”を見える化する
家族で「この夏はいくらまで使う?」という話し合いを事前に行い、予算を設定することで無駄遣いを抑えられます。交通費・宿泊費・外食費など、カテゴリごとの上限も決めておくのがコツ。
2. 無料・低コストイベントを上手に活用する
自治体や図書館、科学館、美術館などで開催される無料イベントや、自然の中でのレジャーは費用対効果が高いです。体験型ワークショップなども要チェック。
3. ポイント・クーポン・セールを味方に
旅行予約サイトやレジャー施設の早割、LINEクーポン、PayPayのキャンペーンなど、割引情報をこまめにチェックしましょう。現金払いよりもキャッシュレス決済でポイントを貯める工夫も◎。
知っておきたい!家計簿の「夏休み特別枠」
通常の家計簿とは別に、“夏休み特別支出”という項目を設けておくと、使途不明金が減りやすくなります。
- 「旅行」「帰省」「夏期講習」など、細かく記録しておく
- 支出の振り返りができることで、来年以降の予算にも役立つ
- 夏ボーナスをあてにする場合は、支出スケジュールも意識することが大切
まとめ|子どもの笑顔と引き換えに、赤字…にならないために

夏休みは子どもにとってかけがえのない時間。そして親にとっても、成長を見守る貴重なシーズンです。その一方で、家計にとっては“試練の月”とも言えるでしょう。
支出をゼロにすることはできませんが、工夫次第で無理なく楽しみながら家計を守ることは可能です。予算設定、費用の見える化、情報収集、そして何より家族での話し合いがカギとなります。
「今年の夏は何にいくら使ったか」を記録するところから、まずはスタートしてみてください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の家計状況によって効果が異なる場合があります。